箱庭●弐 感想その他

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■カラクリ荘の異人たち 2 ~お月さんいくつ、十三ななつ~(霜島ケイ)  

カラクリ荘の異人たち 2 ~お月さんいくつ、十三ななつ~ (GA文庫)カラクリ荘の異人たち 2 ~お月さんいくつ、十三ななつ~ (GA文庫)
(2008/08/15)
霜島 ケイ

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 人間の住む世界と妖怪の住む世界、その境界にある人と妖怪の交わる空栗荘で起こる一風変わった出来事を描くお話第二弾。
 何故か眠ったまま起きてこない空栗荘の大家にして境界守の柊次郎の謎を発端に、空栗荘の住民たちと一緒に原因を探るオーソドックスな展開ですが、過去のトラウマからコミュニケーションを苦手とする太一の成長や住民たちとのにぎやかな交流、妖怪を題材にした面白い謎解きの行程とちょっと切なくなるけど温かい結末などなど、シンプルだけど内容の充実した面白さで今回も良かったですねぇ。

 収録されているのは2編は、最初の『薄売り』では太一に想いを寄せまくっているもののまったく気づいてもらえない和泉采奈がちょこっと妖怪たちの世界に足を踏み入れてしまうお話。いやーこの娘は相変わらず元気いっぱいの良い娘や(笑)。出番は少ないものの存在感はピカ一ですな。太一の成長とともに良い関係になってくれるといいですねぇ。
 後編の『夢の交い路』は眠ったままの大家の謎を解くために住人たちが奮闘する話ですが、その結末はともかく、やはりここの住人たちの結束の良さというか、良い大人っぷりは読んでいて安心しますね。何だかんだ言いつつ一番心配してるミヨシや、太一を想って言葉をかけてくれる古都子さんやお露さんの在り難さ。この人たちが支えてくれれば太一がトラウマを乗り越え日も近い、と感じさせてくれますよ。


・シリーズ感想
カラクリ荘の異人たち

Posted on 2009/01/30 Fri. 23:54 [edit]

category: 感想

thread: ライトノベル - janre: 小説・文学

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■カラクリ荘の異人たち ~もしくは賽河原町奇談~(霜島ケイ)  

カラクリ荘の異人たち~もしくは賽河原町奇談~ (GA文庫 し 3-1) (GA文庫)カラクリ荘の異人たち~もしくは賽河原町奇談~ (GA文庫 し 3-1) (GA文庫)
(2007/07/12)
霜島ケイ

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 これはまた雰囲気の良いお話。
 心にちょっとした傷を持つ主人公が、ある理由から一人暮らしを始めることになったカラクリ壮は人の世界と妖怪の世界の境界線。そこに住む人と町の妖怪たちとの、まさに日常と非日常が入り乱れた世界を描く、和風情緒たっぷりのファンタジー。妖怪退治や悪霊の類も登場しますが基本的には落ち着いた内容でまとまっており、主人公とカラクリ壮の住人たちとの人間関係、人と妖怪の関わり方などを時にじっくりと、時にさらりと読ませてくれます。内容的に派手さはないですけど、主人公の太一は妖怪の世界のことに疎いので、厄介事に巻き込まれるたびにハラハラさせられたり、または個性的な住人たちとのどこかのんびりとした会話に笑わせてもらったりと、不思議な世界観を楽しませてくれました。太一のことが大好きな市松人形の付喪神、アカネの無邪気な様子や、太一に密かに(でも回りにはバレバレだろう)想いを寄せるクラスメイトの采菜など、女性陣の華やかさも◎。
 濃すぎず薄すぎず、薄味だけども味はしっかりと残る良作ですね。今回は主人公が中心となった展開がメインでしたが、続きがでるなら、個性的な住人や妖怪たちとの交流をもっと楽しみたいです。ってか、古都子さんの関わるストーリーとかもっと見たいです(笑)。

Posted on 2007/11/03 Sat. 23:45 [edit]

category: 感想

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