05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
Twitter...

プロフィール

ksk

◆書いてる人:ksk

◆TOPページは
    こちらです

ブログ内検索

カテゴリー

月別(表示数指定)

リンク

応援中

『巽悠衣子の「下も向いて歩こう\(^o^)/」』
『巽悠衣子の「下も向いて歩こう\(^o^)/」』

カウンター

QRコード

QR

■断章のグリム IX なでしこ・下(甲田学人)

2009.04.01 00:15|感想
断章のグリム〈9〉なでしこ〈下〉 (電撃文庫)断章のグリム〈9〉なでしこ〈下〉 (電撃文庫)
(2008/12/05)
甲田 学人

商品詳細を見る

 <騎士>の中の、<騎士>……キツいなぁ。今回は単純に誰が死んで誰が助かって、という結末ではないだけに後味の悪さ、やり切れなさも大きいですね。でも今までにない確かな救いもあって複雑です。群草さん、彼はなんと言おうとカッコ良かったですよ。
 童話「なでしこ」をモチーフとした今回の事件は最後の最後で大どんでん返し。や、さすがに一真の断章が何も無いまま終わるはずが無いとは予想していましたけど、単純に二つの悪夢が重なっていたとは蒼井の説明を聞いただけではなかなか理解が追いつきませんでした。確かに上巻で一真が異形に襲われるシーンに違和感は感じていたんだけど、ここまで想像力は回らなかった。
 また、今回は事件の規模は比較的小さいながらも、それに巻き込まれる臣や一真の文字通り必死のやり取りがとても印象的でした。

「神が見た<悪夢>に、希望など、ない」


 という言葉通りの絶望感の中で行動する彼らの思いが分かりやすいだけにぐっと感情移入して物語に没頭していました。それだけに最後の選択がもう、つらくて。これまではどちらかというとまず事件の有りきの話だったの対し、今回は事件の中で苦しんでる登場人物の感情のほうが全面に押し出されていたような気がする。だからこそなのか、生々しくもより厚みのあるドラマに仕上がってさらに面白さが上がっていると思うんですよね。
 群草さんの行動によって千恵や一真に明らかに大きな心境の変化があったことと、改めて雪乃の背負おうとしているものがどれだけ辛く大変なものかということが分かったのも今回はポイント。特に千恵は今回の事件で雪乃をはじめとする騎士の見方を変えていくことでこれから本編のストーリーにもっと関わってきそう。っていうか千恵は是非再登場希望なんですけど。一真と一緒に力強く成長していく様を見てみたいというか。
 逆になんだか危うさを感じるようになったのはここへ来て頑なに日常を守ろうとする蒼井。客観的に見て彼行動はいろいろ矛盾しているよなぁ、と。それこそ群草さんの、

「イカれとる奴は、自分じゃ分かるまいがな」


 というセリフをなんとなく思い出してしまいましたが。

 雪乃の復讐心をここへ来てしっかり印象付けた辺り、そろそろ大きなターニングポイントも訪れそうな予感。


・シリーズ感想
断章のグリム

テーマ:ライトノベル
ジャンル:小説・文学