箱庭●弐 感想その他
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■戦う司書と虚言者の宴(山形石雄)  
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神溺教団との戦いにも決着がつき、新章突入ということで今回は今までのような派手なバトルはありません。が、ハミュッツの追撃を逃れ、たった一人で武装司書に反逆を企てるオリビアの静かな戦いの行方が本当に熱かった! ハミュッツと再び対峙した時点ですでに勝利を確信しているオリビア、序盤から漂う緊張感、二転三転する状況の変化に、最後まで見えてこない真相と、今回は最後まで計算された構成が見事としか言いようがないです。ハミュッツと同様にオリビアの考えを予想し、想像しながら読むのが本当に楽しかったし、面白かったですからねぇ。オリビアの手駒として利用されているとか思えないヤンクゥの存在など、彼の戦いとその結末などには、完全にやられたとしか。新生した神溺教団の教義にしても、これまた意外も意外で、まさかこんなことになるとは思いもしなかったですよ。あいつらどこの慈善団体だ(笑)。そして苦労人で仕事人のマットアラストさんは今回いろいろとご苦労様でしたね。彼の強さと存在感が改めて確認できたのも良かったです。
天国の存在とその対抗手段、命をかけたオリビアの想いを託された「彼」という存在など、クライマックスに向けての道筋が着々と準備されて、これからもますます先が期待されますね。今回新たに登場した司書や、ユキゾナやユーリといったキャラは相変わらず主役級の存在感で次は誰にスポットが当たる話になるのかも楽しみです。
う~ん、今年読んだ本の中ではこのシリーズの、特にオリビアが登場した『~追想の魔女』から『~荒縄の姫君』『~虚言者の宴』の三冊の流れが個人的にはトップかもしれませんなぁ。面白かった。
・シリーズ感想
>戦う司書
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