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■戦う司書と恋する爆弾(山形石雄)

2005.12.06 03:24|感想
戦う司書と恋する爆弾 (集英社スーパーダッシュ文庫)戦う司書と恋する爆弾 (集英社スーパーダッシュ文庫)
(2005/09)
山形 石雄

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 最近めっきり新人さんの作品を読んでいなかったのですが、なかなか興味を引くタイトルに惹かれて購入。スーパーダッシュ文庫の第4回新人賞大賞受賞作だそうですよ。
 内容のほうはなかなか個性的。魂が化石となり、それに触れると魂の持つ生前の記憶を追体験できる”本”が鉱山から出土するとか、またそれを守る武装司書が存在するとか、過去には魔法も存在し、想像以上にファンタジー入った世界観は、なにやら込み入った設定も仕込まれていそうでなかなか好み。
 ストーリーのほうは、タイトル通りに戦う司書と恋する爆弾の話なんですが(身の蓋もない)、戦う司書に爆弾が恋をするワケじゃないのがミソか。や、ここはかなり驚かされたっつーか見事に騙されたな、と。
 ただそれが良かったかというとまた別の話で、司書と爆弾の二人の話を別の路線で描いてしまったおかげで、どちらも描写があと一歩物足りないという、非常に勿体無い出来にもなってしまっているんですよね。
 戦う司書さんのインパクトは能力的にもなかなかに凄いものがあって、それだけでも面白みがあるんですが、相対する敵がいま一つ魅力に欠け、ラストの戦いもそれほど燃えないのが勿体無い。っていうか、武装司書の連中は主役のハミュッツよりも二番手のマットアラストとミレポックのほうがキャラ的には面白かったね。軍人少女風なミレポックは可愛いし、頼れる渋いオッサン風なマットアラストはカッコええし。ラストでマットアラストが何事も無く生還した時はかなり嬉しかったもんなぁw
 アクションや戦闘を担当する武装司書よりも、本書のメイン扱いであろう、恋する爆弾の純愛話については、本というアイテムを使い、過去と現在の時間軸を巧妙に絡ませ、なかなか面白い仕掛けを施したドラマに仕上げています。が、少年と少女が時を越える壮大な時間の流れの中で徐々に惹かれあっていくという非常に美味しい物語が、戦う司書にペースを取られて文量的に十分でないため、話の流れにどうにも唐突とした印象を持たせ、感情移入するところまで持っていけなかったのが勿体無い。『時空を越えて恋をした』という帯の煽り文句とその仕掛けはめちゃくちゃ好みで面白かっただけに、尚更に惜しいという気がしてなりません。っていうか、こうして書いてて思ったけど、これじゃ戦う司書要らないじゃん、という結果に?(笑) どうもハミュッツはこの物語の中では存在感とインパクトが強すぎたんじゃないかなぁ、という気が。もっとアクション主体の内容だったら合っていたんだろうけど…。

 しかしまあ、久しぶりに新人賞なんて賞を冠した作品を読みましたが、これはなかなかパワーとか個性に富んだ良作だったと思います。次にどんな作品を書いてくれるのか、ちょっと楽しみ。

テーマ:ライトノベル
ジャンル:小説・文学

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